骨像家当主、遂に結婚の可能性か――女性とみられる謎の人物と共に歩く姿が撮られたのは先週のことだった。
　地位や名声が婚約で重視される魔界において、骨像家の現当主はまさに理想の相手である。そんな彼に疑惑が立ったため、 魔界の貴族階級を中心に混乱を招いている。

　この疑惑に対して、渦中の骨像家の現当主がコメントを発表した。
「(中略)まず、例の女性についてですが、……確かに人形のような無機質さのある端麗な容姿の方なんですけれども、実は男性です。」
　また、謎の人物とその関係については、「私と彼の関係について深く追及したくなる気持ちは分かりますが、すいませんが私の口からは言えません。 ただ、恋愛関係とか婚姻関係とか、そういう関係にはありませんよ。……彼についてですが、彼にあまり関わらないほうが身のためだと思います。 あの人、世間一般の常識が通じる世界にはいませんので。」と意味深な言葉を残している。

　骨像家当主のコメントと”彼”の真相に関しては不明。世間では「骨像家当主のコメントは騒動を鎮めるためのもの、謎の人物は女性であり愛人である」説が有力。 また、「地獄の関係者(十王)」や「魔界の皇帝である魔族」という説も出ている。